O次郎の足のこと(6)~保育園デビュー [足のこと]
O次郎の足の関節は、とてもゆるく、
何かの拍子に、普通では曲がらない方向に曲がりそうで
いつもいつも、とても不安だった。
幼稚園での運動会のことだけでなく、
O次郎が、足の発達のせいでケガをする危険も考え、
幼稚園ではなく、保育園を時々利用することにした。
O次郎は、すでに、行動も普通とは変わっており、
集団保育でも、なにか問題を起こしそうだった。
そこで、複数の保育園を利用して、週に2回くらい、
朝から昼食の短時間だけ、預けてみることにした。
すると、O次郎は、何もないところで、
よく転んでいたようだった。
それでも、自分で立ち上がり、
また、思いのままに足を動かそうとしていたらしい。
行動面では、想像できなかったような問題も起こし、
「二度と保育をお願いできない保育園」もできた。
でも、保育園で、O次郎が楽しそうにしている姿を
O次郎から少し遠くから眺めることができ、
その笑顔や姿を、子供らしくて可愛いと思い、
その幸せな感覚も、気恥ずかしいくらい嬉しかった。
子供と一緒にいる時は、いつもいつも、
ケガやトラブルを避けることに気を配り、
子供を可愛いと思うことなんてなかったからだ。
保育園で心残りだったことは、
足のケガと行動面の心配があったので、
お散歩や遠足には一度も参加させられなかったこと。
でも、仕方ない。
もう、そんなに多くのものは手に入らないだろうから、
手に入ったものを、大切にしていかないとね。