悪い予感はよく当たる/破壊(2) [問題行動]
子供達に、毎日、モノを壊されてしまうため、
平穏な生活のための対策と、療育をかねて、
引き出しに鍵をつけ、2人の行動をみることにした。
子供たちを寝かしつけ、寝息を確認した後、
鍵の説明書を読み、取り付け方法を理解する。
鍵がちゃんと閉まるか、確認したりするうちに、
思ったより時間がかかり、お茶を飲んで一服する。
ふと、子供たちの様子が気になって寝室に行くと、
珍しく、2人とも、ぐっすり寝込んでいる。
なんとか取り付け、カードキーで開閉を試す。
「今は、こんなのがあるんだなー、すごいなー」
と感心しながら、取り付け終了。
見た目にも、鍵がついていることすらわからないし
カードキーでの開閉もスムーズだ、
ちょっとした達成感で、気分が上がる。
わけもなく明るい気分で布団に入ったものの、
少したつと、いくつもの考えが浮かんでは消えた。
「今まで開いた引き出しが開かないと、どう思うかな」
「引き出しが壊れたと思って、あきらめてくれるかな」
「何かでこじ開けようとしたら、どうしよう」
「子供の前では鍵を使えないから、よく考えて計画たてないと」
だんだん目が冴えてきそうなので、
「考えるのをやめて、もう寝よう」と思ったその時、
「きっと、うまくいかない。なんか悪い予感がする」
と、なぜかハッキリ意識した。
「ふぅぅーっ」とため息をつき、布団を深くかぶった。
2021-01-25 08:00