SSブログ
足のこと ブログトップ
前の8件 | -

O次郎の足のこと(10)~新たなトラブルを抱えて [足のこと]

小学校へ入学して、間もなく、

学校の階段から、転げ落ちてしまったO次郎。


クラスのみんなより、少し早めに夏休みに入り、

階段での記憶も、日々、薄れているように見えた。


ところが、放課後デイサービスに行こうとした日、

階段での体験から、新たな問題が生まれたことを知った。


小雨が降りかかけっていたため、傘をさして歩くのはやめて、

放課後デイサービスの近くまで、バスで行こうとした時のこと。


O次郎は、バス停で、U一郎とともに、

久しぶりにバスに乗ることを、ウキウキして待っていた。


バスが止まってドアが開き、まず、U一郎がステップを上った。

次は、O次郎が乗る番。それなのに、じっとして動かない。


「どうしたの?早く行きなさい?」

先にバスに乗ったU一郎が気になり、つい、O次郎をせかす。


「ィイヤダァー!イヤダーァッ、乗らないぃぃーっ!」

お尻を後ろに突き出して、勢いよく後ずさりしたため、

私は、後ろに尻もちをつくように、転びそうになった。


「O次郎っ、ねぇ、O次郎。だいじょうぶよ。」
「ママがいるから、絶対、落ちたりしないよ。」

思わず、言ってしまった言葉に、O次郎は激しく反応した。


「イヤァァァーッ!イヤァ―ッ!落ちない、落ちないーっ!」


O次郎は、手を握りしめて、強く肩に引き寄せ、

その場で、全身を小さくちぢこまらせて絶叫した。


「どうしよう。U一郎を下ろさなきゃ、U一郎、、」

O次郎が走りださないように、O次郎のTシャツを片手でつかみ、

慌てふためきながら、バスの中を覗き込むが、

奥の方までは見えず、U一郎がどこにいるかわからない。


ドクゥッ、ドクゥッ、ドクゥッ、、

首の横あたりで、血がドウドウと勢いよく流れている気がした。


「U一郎、降りて!今日は乗れないから、降りて!」

そんなことを、遠くから言ってみたところで、

U一郎ができるわけないと、ぼんやり思いながらも、

言葉が、勝手に、口から飛び出していた。



すると、バスに乗っていた年配の女性達がの声が聞こえた。、

「あなたのことじゃない?お母さんが呼んでいるわよ。」

「ねぇ、立って。あれ、お母さんでしょう?」


その時、私の後ろに立っていた初老の男性が言った。

「この子、ちょっと見ておきますよ。呼んで来たら?」


「すいません、お願いします。O次郎、ここにいてね。」

男性にそう言って、駆け上がるようにバスの中に入った。


U一郎は、バス後部の二人掛けの席に一人で座り、

前席のイスの背もたれを、両手でつかみながら、

ニコニコして、窓の外を眺めていた。


イスに座るU一郎に駆け寄り、祈るように言った。

「今日は、降りるよ。ごめんね。O次郎、調子悪いの」

U一郎は、いつものように、私なんて見えないかのように

微動だにせず、窓の外をご機嫌で眺めている。



私は、片手をU一郎の両手に添え、片手をU一郎のほほに当て、

U一郎の耳に近づき、何度もささいた。

「降りるよ。降りるよ。今日はおしまい。また乗ろうね。」


「この子、どうしたの?わからないの?」

「急いでるんだけど。降りるなら、早くして下さい。」

そんな声が、車内から上がった。



passengers-1150043_640.jpg



「ママさーん、まだかなぁ、この子、どっか行きそうなんだけど」

バスの外から、O次郎を見守ってくれているらしき人の声も、聞こえた。


そして、バスの運転手さんの声も、車内に響いた。

「すいません、お客さん。時間なので、急いでもらえますか」



これ以上ないほど、緊張し、動揺しながら、

「早く、早く、U一朗を!失敗しないように!早く!」

と、強く、強く思った。


そして、U一郎の片手を握り、腰を抱えるように私の手を添え

U一郎を、ゆっくり立たせようとした。


すると、U一郎は跳ね上がるように立ち上がり、

「降りるよーぉっ!まぁーたぁー、乗ろうねぇーっ!」

と大声で叫び、目を見開き、口を半開きにして、ひきつりながら、

バスの車内をダッシュで走り、乗降口へ向かった。


私は、慌ててU一郎について走りながら、みんなに大声で謝った。

「御迷惑をおかけしました、すいませんでしたっ!」


「どうしよう、2人とも見失なってしまうかも!あぁ!」

全身に鳥肌が立ったのを感じつつ、バスの乗降口を降りると、


O次郎を、バスの外で見守ってくれていた男性が、

大声で泣いているU一郎とO次郎の腕を掴んで、

私を、待っていてくれた。


「あぁ、ありがとうございます。本当にすみません。」

頭を繰り返し下げて、男性に何度もお礼を言うと

「いやいや、じゃ。」

と、言葉少なに会釈し、バスの中へ、スッと乗り込んだ。


バスが走り去るのを、呆然として見送りながら、

Tシャツの袖をつかみ、確保している子供たちを見ると、

2人とも泣きながら、髪をつかみ合ってケンカを始めた。


「いい加減にしなさいっ!もう、やめてよ!」

思わず叫んで叱ったが、2人は全く言うことを聞かない。


そこで、バッグから取り出した迷子ひもを2人に取り出し、

迷子ひもで、絡み合う2人を同時にひっぱりながら、

2人をバス停から少し離れたところへ連れて行った。








そして、無理やり2人の間に入って引き離し、

おんぶするように、O次郎を背中に抱き着かせ、

だっこするように、U一郎を私の前に抱きかかえた

アスファルトの上に、座り込んだ。


バスが、3、4台くらい通り過ぎた頃だろうか、

O次郎が、「おなかすいた、ママー」と言い出した。


ゆっくり2人を立たせ、両側で子供と手をつなぎながら、

うつ向いて、トボトボと家へ向かった。


服も靴も荷物も、みんな、雨ですっかり湿っていた。

みじめで、カナシクて、目を開いて歩けなかった。


途中で、見知らぬ中高年くらいの女性に声をかけられた。

「どうしたの?だいじょうぶ?」


唾を飲み込んで何とか笑顔を作り、うなづいて通り過ぎた。


バスで子供を見守ってくれた男性のことも思い出し、

見知らぬ他人の優しさに、固くなった気持ちが緩んだ。


口の両端が大きく下がり、顔がゆがみ、涙が零れ落ちる。


「ごめんね、O次郎。ごめんね、U一郎。」

小さな声で、やっと謝ると、

子供たちは、私の腕にからみつき、顔をこすりつけた。


   

   



共通テーマ:育児

O次郎の足のこと(9)~小学校入学後の事故 [足のこと]

歩き始めるのが遅かったO次郎だが、

足のことは、就学相談で問題にもならず、

O次郎は、小学校の支援学級に通うことになった。



O次郎の教室は、校舎の1階ではなかった。

また、図書室や体育館、ランチルームなど

学校生活では、ずいぶんと移動が多く、

毎日、どれほど階段を使うのか不安だった。



私が、子供たちを学校までお迎えに行くと、

O次郎は、おでこ、指先やひざなどに、

よく、かすり傷や打撲などを作って戻ってきた。


どうも、何もないところでも、転ぶらしい。

忙しい学校生活に、疲れ始めていたのかもしれない。


学校では、中学年にもなると、

すごい速さの2段とび、3段とびで、

階段を駆け上ったり下りたりする子もいた。


もし、O次郎が、そういう子に少しあたってしまったら、

バランスを崩したまま、大きく転ぶだろう、と思った。


近いうちに、学校での様子を見学に行くべきかも、と

考え始めた頃、学校から連絡があった。


「O次郎君が、階段から落ちて少し打撲したみたいです。」


school-1540426_640.jpg


息を切らしながら走って、学校までへ迎えに行くと、

泣きじゃくり。耳まで顔が真っ赤になったO次郎がいた。

大きな傷はなく、気分が悪い様子もなかったが、

手足を打撲していたので、一応、病院を受診した。


この頃のO次郎は、まだ、言葉も遅く、


「誰が、何を、どうした。」程度の話も

順を追って、詳しく話すことは難しかった。


そのため、O次郎が勝手に落ちたわけではないが、

転んだ時の詳しい状況などは、よくわからないまま

その件は、終わってしまった。


大きなケガでなかったことに、少し安心したが、

「O次郎の言葉と足の問題は、なんとかしないと。」

と、焦りがつのり、イライラすることが増えた。



さらに、O次郎は、

階段を落ちた時のことが、とても怖かったらしく

その後、階段を見るとすごい速さで逃げ出し、

学校へ行くことも、すごく嫌がった。



こんな状態のO次郎を、

無理やり連れだすのは、良くない、と思い、

一応、担任の先生や病院に相談してみた。


その結果、夏休みまで、あとわずかだったことから、


そのまま学校を休み、夏休みに入ることになった。


電話のそばで、その話を聞いていたO次郎は、

固い顔をして、強く言い切った。

「ママ、ぼく、階段行かないよ。絶対。」



抱き寄せて、頭をなでてやると、

珍しく、メソメソと、しばらく泣いていた。


もっと気をつけてやれば良かったと

私自身の甘さを、深く後悔した。


   

    

   




共通テーマ:育児

O次郎の足のこと(8)~就学相談におびえる [足のこと]

就学相談が近づくにつれ、

自分自身の受験の時とは、比較にならないほど

私は、暗闇へと追い詰められていった。


O次郎は、全体的に発達が遅かったため、

自然と、支援学級への入学を考えていた。


でも、足の問題が長引くにつれて、

足が原因で、支援学校に行かされるのではないか

という心配が出てきたからだ。


O次郎を、支援学校に行かせたくなかった理由は、

U一郎が、先に支援学級に入っていたことが大きい。


支援学校は、U一郎の学校とは反対方向で、

さらに、家からは、とても遠い場所にある。

スクールバスはあるが、毎日、バス停までの送迎が必要だ。


毎日、U一郎を学校まで送迎しているのに、

さらに、O次郎をバス停まで送迎なんて、

時間的に無理だった。


「でも、皆さん、なんとかやりくりしてやってますよ」

「そこをなんとかするのが、お母さんの力でしょう」

「始まってみれば、なんとかなるから」


そんなことを言う療育の先生や自治体の人もいた。

でも、これ以上の無理な生活は、

私は、絶対に嫌だった。


また、知的には、O次郎の方が、U一郎よりも早く伸びたため

そんなO次郎を支援学校に入れるのは、

変だと思っていた。


O次郎の足のぎこちなさや弱さは、

足首やひざで支える力、大腿骨の動きなどを見ると

直ぐに気が付く程度のものだった。


でも、病院で相談しても、相変わらず様子見で、

病名もつかず、「生活上の注意」も全くなかった。

そのため、就学相談では、足の問題に全く触れずに

支援学級への進学が決まった。



ほっとしたものの、

O次郎の足の弱さやぎこちなさは、

小学校の日常生活や体育の授業、校外学習などで

ケガや事故を起こすのではないかと、

やっぱり心配だった。


そこで、小学校の入学前に、

支援学級の先生と、直接会って、

O次郎の足のことを思い切って話してみた。


先生は、私の心配を受け止めてくれたが、

「お医者さんから何も言われていないなら、大丈夫ですよ」

と、軽く流した。


その安易な感じに、新たな心配が生まれた。


でも、O次郎も家の近くの小学校に行くことになっため、

「あまり心配するのもよくないかな」、

と少し気を抜いた。



  


  


共通テーマ:育児

O次郎の足のこと(7)~就学前の焦り [足のこと]

生まれた時から、足の関節がとてもゆるくて、

普通は曲がらない方にも曲がりそうだったO次郎。


のっぺりした偏平足で、全く土踏まずがなく、

ひんやりした感触と、横に広がる皮膚の感じから

「まるで何か違う生き物の足みたい」

とよく思ったことがある。


複数の保育園に入り、週に数回通っただけで、

自然と活発になり、自分で動き回ることで

足がずいぶん鍛えられたと思う。


でも、それだけでは不十分に感じたので、

家や外で、ずいぶん練習を繰り返した。


その頃、O次郎は、

私の支えなしでジャングルジムには登れなかったし、

少し高いすべり台も、階段をのぼる途中で

足を変な方向にまげてひっくり返って落ちそうになったりした。


また、車道と歩道に間にある縁石に、登りたがったが、

1人で登り降りすることは、自分では絶対しなかったし、

はたで見ていても、脚をひねりそうで危なかった。


年長さんになるにつれ、できることは増えたが、

危なそうな場面はまだまだ多く、心配の連続だった。


医者や療育で、何度も相談してはみたが、

「様子をみましょう」というお決まりの回答ばかりで、

私はいつも、不満でいっぱいだった。


様子を見るというのは、

大ケガをするかどうか、ただ何もせず見ているということ?

様子を見て、そして、どうなった場合、どうするの?


当然、誰も何も答えてはくれなかった。


就学の日が刻々と近づき、

この状態で、O次郎は、本当に無事に

学校で5時間とかの長い時間を過ごせるのか不安だった。


けれど、就学相談でO次郎の足の話をすると、

支援学校に決定されるのではないかと怖かった。


そこで、晴れの日だけでなく、大雨の日など、 

わざと足元が悪い日にも、歩く練習に出かけて

雨風ですべって転びそうになったり、

傘をさしながら荷物を持って歩いたりする練習を、

O次郎と続けた。


緊急事態が大好きなO次郎は、

悪天候で、道が悪い日ほど大興奮して騒ぎまくり、

なかなか帰りたがらなかったので、本当にうんざりした。


  


共通テーマ:育児

O次郎の足のこと(6)~保育園デビュー [足のこと]

O次郎の足の関節は、とてもゆるく、

何かの拍子に、普通では曲がらない方向に曲がりそうで

いつもいつも、とても不安だった。


幼稚園での運動会のことだけでなく、

O次郎が、足の発達のせいでケガをする危険も考え、

幼稚園ではなく、保育園を時々利用することにした。


O次郎は、すでに、行動も普通とは変わっており、

集団保育でも、なにか問題を起こしそうだった。


そこで、複数の保育園を利用して、週に2回くらい、

朝から昼食の短時間だけ、預けてみることにした。


すると、O次郎は、何もないところで、

よく転んでいたようだった。

それでも、自分で立ち上がり、

また、思いのままに足を動かそうとしていたらしい。



行動面では、想像できなかったような問題も起こし、

「二度と保育をお願いできない保育園」もできた。



でも、保育園で、O次郎が楽しそうにしている姿を

O次郎から少し遠くから眺めることができ、

その笑顔や姿を、子供らしくて可愛いと思い、

その幸せな感覚も、気恥ずかしいくらい嬉しかった。


子供と一緒にいる時は、いつもいつも、

ケガやトラブルを避けることに気を配り、

子供を可愛いと思うことなんてなかったからだ。


保育園で心残りだったことは、

足のケガと行動面の心配があったので、

お散歩や遠足には一度も参加させられなかったこと。


でも、仕方ない。

もう、そんなに多くのものは手に入らないだろうから、

手に入ったものを、大切にしていかないとね。





  


共通テーマ:育児

O次郎の足のこと(5)~運動会での醜態 [足のこと]

幼稚園に行かせるか否か迷っていた頃

家の近くの幼稚園で開かれる運動会では、

入園前の子供が参加できる徒競走が行われていた。


O次郎とU一郎を連れて行くと

靴の着脱、トイレ、言葉など、あらゆることで、

2人は、他の子供と大きく異なっていた。


私は、瞬きもできなくなり、唇をかみしめた。


緊張しながらも2人を連れて

徒競走の列に並んだものの


本当にゴールまで走りきれるのか、

途中で、寝そべったり騒ぎださないか等

心配がふくらみ、下を向いた。


順庵は、すぐに回ってきて

心の準備をする間もなく

「よーい、ドン!」と声がした。


足を動かすのが遅くて、全く進まないO次郎と

私にぶらさがりつつ、横や後ろへ行こうとするU一郎。


私は、片手ずつ、2人と手をつなぎ

ゴールを目指すが、進むことさえ難しい。


たちまち、私達だけが取り残され、

「頑張れ、頑張れ」と声援がかかる。


U一郎は、奇声をあげつつ、踊り狂って飛び跳ね、

O次郎は、大笑いしながら、つんのめるように歩き、

どうみても明らかに「変」な3人が

皆より、かなり遅れてゴール。


「最後までよく頑張りました」とアナウンスされ

観客席から、たくさんの拍手をもらったが

ショックで泣きそうだった。


「入園なんてできない。」と思った私は、

徒競走の参加賞をもらうことなく、

2人の手をひいて、こっそり帰った。

    
   
     
  


共通テーマ:育児

O次郎の足のこと(4)~批判にさらされて [足のこと]

O次郎より小さい子がトコトコ駆けだしたりする中


特に、O次郎は寝返りもスムーズにできなかった。


布団に傾斜をつけたり、手を貸したりして

一日に何度か寝返りの練習をしたものの

すぐにできるようにはならなかった。



寝返りの練習に並行して、

少しずつ歩く練習も始めてみた。


両手を持ったり、片手をつないだりして、

家の中や、家の外の階段などでの練習。


お天気、そしてO次郎の体調や機嫌をみつつ

ずいぶんと私自身の気持ちを奮い立たせて

練習をするように努めた記憶がある。

 

O次郎の足のこと、そして親子練習のことを

なんとなく知るようになった人の中には

執拗に批判してくる人達がいた。



「練習なんてしなくても大丈夫」

「こんな小さな子に訓練なんて、かわいそう。」

「親の見栄と傲慢でしかない」

「自然にまかせるべき。神様が決めること。」

「本当に足が壊れて歩けなくなったらどうするのか。」

「一生あまり歩けなくても別にいいでしょ。」

「歩ければ幸せになれるとは限らない」


そんな強い言葉にたびたび怖さを感じた。




さらに、広場で遊ぶ子供達の中には
O次郎が、あまり運動できない様子を見て、
好奇心に満ちた目をして
容赦なくそばに近寄ってくる子もいた。
そして、O次郎の目の前で得意そうに
歩いたり走ったりする様をみせつけてきた。
「どうして?ねぇ。どうしてこの子歩けないの?」
と何度も何度も質問してくることもあった。
私にはどれもがキツイ出来事で、
外で練習するのは本当に嫌だった。
背中におんぶして連れ出すU一郎は
そんな時も、相変わらず寝てばかりで
私の不安をただただ募らせていた。
でも、肝心のO次郎は、
一日に何度も外で練習をしたがった。
私の手を頼り、いつもぶら下がっていたけれど
O次郎にとって「歩くことは楽しみ」だった。
だから、一向に結果が出そうにない練習を
なんとか続けられたのだと思う。
 
  


共通テーマ:育児

O次郎の足のこと(3)~長いトンネル [足のこと]

子供たち2人を連れて、子育て広場へ行くどころか、

家の近所を歩いて散歩もできない毎日。


さらに、2人とも発語も遅かったので

とにかく静かで何もない日が長く続いた。


歩く練習をさせようにも

2人の子供たちは、体がグニャグニャで

何をするにも不安定な様子だったため、

どうしたら良いのかわからなかった。


TV番組「いないいないばあっ!」で、

少し大きい子供や着ぐるみのマネをしながら

楽しそうによく動く子供たちを見ては、

「もう、あんなことできるの!?」と

ただただ驚いて、呆然としていた。


そんな頃、寝そべっているO次郎の体を

たまたま 少し大きくユラユラ揺らすと

そのはずみで、いつもより軽く寝返りをした。

「腕抜き」には、やっぱり四苦八苦していたが

O次郎は、珍しく目を合わせてニコニコ笑った。


それがきっかけとなって、

私は、2人の「寝返り」の練習を始めた。



 

 




共通テーマ:育児
前の8件 | - 足のこと ブログトップ
にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。