U一郎とO次郎は、障害をもって生まれてきた。

発達はゆっくりで、特徴的な面もいろいろある。


子供たちは、どちらも、

将来、自分で働いたお金だけで生活したり、

福祉に頼らずに生きていける可能性は、低い。


だから、障害者施設やグループホームなどへ

子供たちを入所させることになるかもしれない。


私は、自分の子供たちが何歳になったら、

施設に入所させても良い、と思えるかな。


世間では、高校生や大学生になると、

学生寮に入ったり、下宿したりする子がいる。

それは、前向きで、明るいイメージがある。


    


でも、同じくらいの年の障害のある子供を

親が、障害児施設へ入所させることには、

私の中では、親を、高齢者施設に入れるイメージに近い。


世の中には、自分の親の介護が、どんなに大変でも

高齢者施設に入れることに、踏み切れない人もいる。

私の気持ちも、それに近いかもしれない。


もし、私の両親や子供たちが、施設に入所した場合、

案外、今まで以上に、楽しく暮らせることもあるとは思う。


もしかすると、施設入所に対する私のイメージは、

古臭い情報に凝り固まった、ただの妄想かもしれない。


けれど、私自身の気持ちとして、

親や子供を、施設への入所させるのは、受け入れがたい。


特に、子供たちの場合、

同年代の他の子供が、世の中に羽ばたき、

あふれる楽しみを味わおうとしている時に、

遠い場所の鍵のついた建物に閉じ込めてしまうことが、

どうしようもなく、カナシク感じられる。


それでも、それを選ぶ日がくるのかな。


そしてその後、時間が経つと、私は、

別に、何事もなかったかのような顔をして、

ゆっくりお茶を飲んで、くつろいだりするのかな。


私は、そんな自分を想像すると、叫び出しそうになる。


そして、そんなことが先に待ち受けているのに

子供たちを、どうにもしてやれない自分が

どうしようもなく無能で、薄情で、愚かに思えて

本当にカナシクて、消えてしまいたくなる。