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O次郎の足のこと(9)~小学校入学後の事故 [足のこと]

歩き始めるのが遅かったO次郎だが、

足のことは、就学相談で問題にもならず、

O次郎は、小学校の支援学級に通うことになった。



O次郎の教室は、校舎の1階ではなかった。

また、図書室や体育館、ランチルームなど

学校生活では、ずいぶんと移動が多く、

毎日、どれほど階段を使うのか不安だった。



私が、子供たちを学校までお迎えに行くと、

O次郎は、おでこ、指先やひざなどに、

よく、かすり傷や打撲などを作って戻ってきた。


どうも、何もないところでも、転ぶらしい。

忙しい学校生活に、疲れ始めていたのかもしれない。


学校では、中学年にもなると、

すごい速さの2段とび、3段とびで、

階段を駆け上ったり下りたりする子もいた。


もし、O次郎が、そういう子に少しあたってしまったら、

バランスを崩したまま、大きく転ぶだろう、と思った。


近いうちに、学校での様子を見学に行くべきかも、と

考え始めた頃、学校から連絡があった。


「O次郎君が、階段から落ちて少し打撲したみたいです。」


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息を切らしながら走って、学校までへ迎えに行くと、

泣きじゃくり。耳まで顔が真っ赤になったO次郎がいた。

大きな傷はなく、気分が悪い様子もなかったが、

手足を打撲していたので、一応、病院を受診した。


この頃のO次郎は、まだ、言葉も遅く、


「誰が、何を、どうした。」程度の話も

順を追って、詳しく話すことは難しかった。


そのため、O次郎が勝手に落ちたわけではないが、

転んだ時の詳しい状況などは、よくわからないまま

その件は、終わってしまった。


大きなケガでなかったことに、少し安心したが、

「O次郎の言葉と足の問題は、なんとかしないと。」

と、焦りがつのり、イライラすることが増えた。



さらに、O次郎は、

階段を落ちた時のことが、とても怖かったらしく

その後、階段を見るとすごい速さで逃げ出し、

学校へ行くことも、すごく嫌がった。



こんな状態のO次郎を、

無理やり連れだすのは、良くない、と思い、

一応、担任の先生や病院に相談してみた。


その結果、夏休みまで、あとわずかだったことから、


そのまま学校を休み、夏休みに入ることになった。


電話のそばで、その話を聞いていたO次郎は、

固い顔をして、強く言い切った。

「ママ、ぼく、階段行かないよ。絶対。」



抱き寄せて、頭をなでてやると、

珍しく、メソメソと、しばらく泣いていた。


もっと気をつけてやれば良かったと

私自身の甘さを、深く後悔した。


   

    

   




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