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子供を施設に入所させることへのためらい [自分のために]

U一郎とO次郎は、障害をもって生まれてきた。

発達はゆっくりで、特徴的な面もいろいろある。


子供たちは、どちらも、

将来、自分で働いたお金だけで生活したり、

福祉に頼らずに生きていける可能性は、低い。


だから、障害者施設やグループホームなどへ

子供たちを入所させることになるかもしれない。


私は、自分の子供たちが何歳になったら、

施設に入所させても良い、と思えるかな。


世間では、高校生や大学生になると、

学生寮に入ったり、下宿したりする子がいる。

それは、前向きで、明るいイメージがある。


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でも、同じくらいの年の障害のある子供を

親が、障害児施設へ入所させることには、

私の中では、親を、高齢者施設に入れるイメージに近い。


世の中には、自分の親の介護が、どんなに大変でも

高齢者施設に入れることに、踏み切れない人もいる。

私の気持ちも、それに近いかもしれない。


もし、私の両親や子供たちが、施設に入所した場合、

案外、今まで以上に、楽しく暮らせることもあるとは思う。


もしかすると、施設入所に対する私のイメージは、

古臭い情報に凝り固まった、ただの妄想かもしれない。


けれど、私自身の気持ちとして、

親や子供を、施設への入所させるのは、受け入れがたい。


特に、子供たちの場合、

同年代の他の子供が、世の中に羽ばたき、

あふれる楽しみを味わおうとしている時に、

遠い場所の鍵のついた建物に閉じ込めてしまうことが、

どうしようもなく、カナシク感じられる。


それでも、それを選ぶ日がくるのかな。


そしてその後、時間が経つと、私は、

別に、何事もなかったかのような顔をして、

ゆっくりお茶を飲んで、くつろいだりするのかな。


私は、そんな自分を想像すると、叫び出しそうになる。


そして、そんなことが先に待ち受けているのに

子供たちを、どうにもしてやれない自分が

どうしようもなく無能で、薄情で、愚かに思えて

本当にカナシクて、消えてしまいたくなる。


  

    



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壊されていく自分を見つめる(5) [自分のために]

U一郎とO次郎の問題行動が、大きくなるにつれ、

私の毎日も、私自身も、以前とは全く変わった。


多少、療育を続けていたり、病院には行っているけれど、

たぶん、子供たちが、普通に就職したり結婚したり、、

そんなことは、もうないだろう、と思っている。


死ぬまでに、1人で、或いは主人と、

1拍2日の国内旅行を、安心して楽しめる日がくるかどうか

そんなところかもしれない。


子供たちは、主人の葬儀も、私の葬儀もできないだろう。

自分の親族の子供などに頼むのは、とても気が引ける。


だから、主人も私も、どこかで永代供養にと思っていて、

全ての手続きを、なるべく早めに依頼するつもりだ。


少しずつ、いろいろと調べ始めてみると、

私達夫婦とは異なり、本当に人それぞれの事情で、

若くても、人生の最期を考えている人達もいた。


自分達だけが、同情され過ぎることはなさそう、

と、思うことができて、少しほっとした。


障害のある子供を持つお母さんの中には、

「ネットで自分の棺おけを探している」方もいて、

今は、いろいろな選択が可能な時代だと、改めて思う。


ちなみに、その方に見せてもらった棺おけは、

ネット上の写真で見た感じでは、

すっきりした美しいピンク色で、デザインも華やかだったので

「これ、きれいだねー」なんて皆で盛り上がってしまった。


それでも、気がかりなのは

子供たちの人生後半の暮らしと、最期。

やっぱり、子供達より私の方が先に死ぬだろうから。


でも、こんなに死ぬことばかり考えたり準備していると、

「子供達が、社会に普通に参加できる」ように育てることなんて

ちっぽけで、どうでもよいように思えたりもする。


最近は、その時の自分の気分次第で、

右へ左へと、大きく正反対に考えが揺れることがある。


もう、自分が今までの自分ではなく、

どこかが、少し壊れているような気がするから

ちょっとした勢いや、その時の気分で、

何かを決めたり、動かしたりしないように

気を付けないといけない、と思う。


私は、高齢者には まだほど遠い年齢なのに

自分の人生のピークは、もうとっくに過ぎ去っていて

おしまいに向かって、片付けながら歩いているのを感じる。

  

自分が、ただ壊されていくだけではなくて

私は、自分から望んで、壊れていっているのかもしれない。


       

  



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壊されていく自分を見つめる(4) [自分のために]

U一郎とO次郎は、毎日、あらゆるものを壊し続ける。


私は、自分が十代のころに比べると

はるかに、気が回るようになり、

できることも、とても増えたと思う。


でも、そのくらいでは、全く太刀打ちできないほど

子供達は、毎日毎日、飽きもせずに

私が、家族のために、2人のために、準備したものを

全て打ち砕いていく。


「賽(さい)の河原って、こんな感じなのかな」

そんなことを。何度も思うようになった。

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怒る気力も、叱る勢いも、どんどん先細りし、

ダイエットの必要が全くないほどの体型にまで痩せ、

何か買いたいとか、何か欲しいとかの気力がなくなった。


欲望がなくなるのは、楽だけれども

あちこちにできているケガが、いつも痛み

若い頃には感じなかった体の不調が、影を落とす。


潰されても、潰されても、潰されても

這い上がって、立ち上がり、前を向く人もいる。


私にそれができないのは、情けない人間だから。


こんな生活から逃げ出したいと思っているのに

ご飯をちゃんとやって、育てているのは、

子供たちへの愛情や同情が深いからではなく、

単に、私の逃げ足が遅いからだろう。


どうしようもない、この毎日が、とても嫌で

そこにはまり込んでいる自分はもっと嫌なのに

明日も明後日も、ここにいるんだと思う。


それは、本当に仕方ないのかな


   








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壊されていく自分を見つめる(3) [自分のために]

私が、もう疲れ切ってしまった原因は、

U一郎とO次郎のそれぞれのことだけでなく、

問題を次々に生み出す2人が合わさって

毎日の生活を圧迫するせいだと思う。


「世界中の物は、全て自由に使っていい」

U一郎とO次郎は、生まれた時からずっと

なぜかそんな風に思い込んでいて、

何度言っても、その考えを改めない、



2人とも、基本的に「人」に関心がなく、

モノの所有者や、その所有者の気持ちなんて

考えが及びもしないのかもしれない。


毎日毎日、O次郎は、

自分の思うままに、あらゆる物を勝手に使い、

自分の目的のために別の場所に移動させ、それを壊し、

最終的には、置きっぱなしにして紛失する。


そして、そのことで叱られて泣くことになっても

その数秒後には、もう平気でケロッと笑っていて、

それが、さらに相手を激怒させてしまう。


そして、毎日毎日、U次郎は、

まるで遊病のように歩き回ったついでに、勝手に物に手を出し、

別に目的もなく、ただなんとなくいじって壊し、

バラバラにして、その辺に投げ捨てて立ち去る。


この時、U一郎が何かを思い立って

トイレや洗面所などの排水口に、その壊した破片を投げ入れたり、

ベランダや誰かのカバン、ポケット、炊飯器などにいれたりして

さらに、大きな問題を引き起こすこともよくある。


これらは、何も家に限ったことではなく、

外出先でも何度も起こしている。


そのため、基本的には、二人から目を離してはいけない。

けれど、やっぱり目を離してしまうこともあって

月に数回は、他人に謝罪をすることになる。


物を勝手に使い、壊し、それを投げ捨てなり、失くし

そして、そういうものをあちこちにまき散らして

それらを片付けることさえしない。


こんな出来事が絶え間なく続くことから

少しでも抜け出したい。






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壊されていく自分を見つめる(2) [自分のために]

自分が今までになく、疲れている原因は、

U一郎だけでなく、もちろんO次郎のこともある。


O次郎は、とにかく大声でしゃべり続ける。

相手に話す間を与えないばかりか、

相手が返事をしたり、何か話し出しても、

それにかぶせるように、話し続け

結局、相手を怒らせて退散させてしまう。


その言葉の多さと勢いは、あまりにも凄すぎて

心理士さんや放課後デイサービスの指導員などに

「ねぇ、もう、ちょっと黙ってて!」

と大声で叫ばれるほどだ。


また、O次郎は、興味の対象に集中する力も普通ではなく、

一度のめり込み始めると、

名前を呼んだり肩を叩くくらいでは全く反応せず、

何か臭いにおいがしても、ものすごく寒くても、

その興味の対象から簡単に離れたりはしない。


なお、集中している時でも、

独り言をマシンガンのようにしゃべり続ける時もあれば、

沈黙して、体のどこかを高速で揺らし続ける時もある。


さらに、絵の描き方も、描いたものも、言葉や状況の捉え方も

明らかに人とは違っていて、それを説明するのは難しい。


ただ、それがO次郎自身としては完結しているので、

それを無理やり、私の考える普通に矯正させるのは、

間違っているのではないかな、と思うし、

そもそも、そんなこと無理かも、と思うほどO次郎は強い。


O次郎と同じような人々が、どこかで集落を作って

何世代にもわたって暮らしているのではないかと、

本気で思ってしまうくらいだ、


こんな調子のO次郎は、

もちろん、私にも手加減することなく

家で、マシンガンのように喋り続け、

時には。私の行く手を遮り、私の作業を中断させ、

私の時間とエネルギーを奪い去っていく。


O次郎は、私が疲れていくのを知っている。


でも、決して手をゆるめることなく

まだあどけない笑顔を見せながら


私を毎日、追い詰めてくる。


「この子といると、なんか、疲れる」

そう気づいてから、もう数年が経った今、

O次郎は、格段にパワーアップしている。


静かな時がほしい。ゆっくり休みたい。

 

  


 


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壊されていく自分を見つめる(1) [自分のために]

自分が今までになく、疲れていると感じる。

その大きな原因は、子供たちのこと。


まず、U一郎は、一日に何十回も同じ単語を大声で叫び、

さらに、その言葉を何十回も私に復唱させる。


私が復唱しなかったり、U一朗の気に入る言い方をしないと

大音量で奇声を発し、大騒ぎして、壁に体当たりしたりする。

もちろん、間違いなく近所迷惑のレベル。


最近は、それが特にひどくなって、

私が、料理、洗濯、そうじ、その他何をしていようと

U一郎が思い立ったときに、突然始まる。

そして、思い通りになるまで、体をおしつけてきて

私の手をひっぱって、私の用事を止めさせ、

私の耳のそばで、大声で何度も叫ぶのだ。


私は、自分が今、どこまでやっていたのか、

これから、何をしなければならなかったのか、

わからなくなってしまうことは、しょっちゅうある。


それだけでなく、耳がワンワンして

一日中耳鳴りがすることが増えた。


さらに、U一郎は、1人遊びがあまりできない。

車の本や好きな絵本を見ていても、当然あきてきて

それをかじりだしたり、木っ端みじんに破壊する。

最近は、DVDもあまり見なくなってしまい、

私はずっと、U一郎に追いかけられ、監視される。

そして、U一郎が好む時に、

私は、歌を歌わされ、絵本を読まされ、復唱させられ、

抱っこやおんぶの要求も受け入れないとならない時もある。


その上、O次郎とのケンカがある。


2人のケンカを止めに入った時にできた手の傷は、

料理や洗濯の時に、どれもヒリヒリ痛む。

学校の送迎時、無理に引っ張られてひねった腕や足首は

寒くなると、つったり、染み入るようにズキズキ痛む。


夜、ようやく眠ろうとすると、耳にU一郎の声がこだまし、

目の下がずり落ちていくような感覚がする。

うとうとすると、どちらかの子供が布団に入ってきて

寝相の悪さのため、脚で私を蹴飛ばしたあげく、

私を布団から追い出して、私の寝る場所を奪う。


毎日何かを壊され、それを修復してもまた壊される。


家や洗面などの設備、家具小物から、私の靴、バッグ、服、PCなど

ありとあらゆるものが、毎日絶えることなく壊され続ける。


もちろん、その都度注意し続ける。

けれど、U一郎は、

ある程度の言葉やこちらの要求がわかっても

そもそも、「人の言うことに耳を傾ける」姿勢がないため、

自分がしたいように、し続けるのだ。


U一郎は、どうみても「人」なのだけれど、

私には、全く違うところからやってきた

よくわからない生き物のように感じられる。


疲れた、疲れた、疲れた、休みたい。

目をつむって、何も考えずに

静かにいられる日が欲しい。

   

   




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