かなしみは だれでも もっているのだ。


わたしばかりでは ないのだ。
わたしは わたしのかなしみを


こらえていかなきゃ ならない。


 


新美南吉「でんでんむしのかなしみ」より



     

 


私は 子供たちに関する「カナシミ」を持っている。


でも、きっと、子供たちに それを明かすことはない。


もしも、私の「カナシミ」を 子供たちが知ると


子供たちも また、「カナシミ」を持つかもしれないから。


私は、私の「カナシミ」を、一生こらえていく。


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